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子どもは欲しくない?

人口密度と少子化の関係


人口密度と出生率の関係を調べた2006年の研究
145カ国の時系列データの分析によると、人口密度と出生率には負の相関が見られる
また、個人の理想的な家族の数(制約がないと仮定した場合に欲しい子どもの数)も人口密度が高まるにつれて低下する

現代の日本では少子高齢化が問題になっています。


これは現代の女性たちは子どもをあまり産まないということを意味しますが、一方でベビーブーム期には女性たちは多くの子どもを産みました。


つまり、時代によって女性がどれだけの子どもを欲しいのかという動機は変化する可能性があるわけです。


人口密度と出生率の関係を調べた2006年の研究を見てみましょう。


この研究では145カ国の時系列データを分析しました。


その結果、人口密度と出生率には負の相関が見られるということがわかりました。


つまり、人口密度が高い場合出生率は低下するというわけです。


また、興味深いのは個人の理想的な家族の数(制約がないと仮定した場合に欲しい子どもの数)も人口密度が高まるにつれて低下するという結果です。


ヒトの好み(この場合は出生率の選好)は環境の変数によって大きく左右されるという例の1つでしょう。


参考文献:


Lutz, W., Testa, M. R., & Penn, D. J. (2006). Population density is a key factor in declining human fertility. Population and Environment, 28(2), 69-81.

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