食品のカロリーに基づく記憶
あらゆる生物種は栄養資源を効率的に見つけるという重要な適応問題に直面する
高カロリー食品の位置は偶然に学習され、より正確に想起されることが2020年の研究から判明
あらゆる生物種は栄養資源を効率的に見つけるという重要な適応問題に直面しています。
これはどういうことかと言うと、食事を見つけられる生物とそうでない生物では食事を見つけられる生物の方が適応的と言えますし、低カロリーの食べ物よりも高カロリーの食べ物を見つけられる生物の方が適応的と言えます。
高カロリー食品の位置は偶然に学習され、より正確に想起されることが2020年の研究から判明しました。
これは、冒頭の話に繋がりますが、私たちの記憶システムは高カロリーな食品を自動的に学習するように“デザイン”されているというわけです。
この研究で重要なポイントは、参加者は事前に記憶テストを行うことを知らされていなかったので、「覚えよう!」と思って食品の位置を覚えていたわけではないということです。
参考文献:
de Vries, R., Morquecho-Campos, P., de Vet, E., de Rijk, M., Postma, E., de Graaf, K., ... & Boesveldt, S. (2020). Human spatial memory implicitly prioritizes high-calorie foods. Scientific Reports, 10(1), 1-6.