リスク行動としての自転車
サイクリストにおけるリスク行動を3ヵ国(オーストラリア、中国、コロンビア)で調査した2022年の研究
男性のサイクリストは女性のサイクリストよりもリスキーな走行が多く、衝突への関与も多い
高齢のサイクリストは若いサイクリストよりリスキーな走行が少なく、衝突への関与も少ない
乗車頻度が高いサイクリストほどリスキーな走行の頻度が高い
皆さんは自転車に乗っている時に、ひやっとした経験はあるでしょうか?
もしくは自転車に乗っている人にひやっとさせられたような経験はあるでしょうか?
自転車は手軽に乗ることができるので、ついつい危険な走り方をしてしまったり、危険な目に遭ってしまうということがあるかもしれません。
サイクリストにおけるリスク行動を3ヵ国(オーストラリア、中国、コロンビア)で調査した2022年の研究では、男性のサイクリストは女性よりもリスキーな走行が多く、衝突への関与も多いこと、高齢のサイクリストは若いサイクリストよりリスキーな走行が少なく、衝突への関与も少ないこと、乗車頻度が高いサイクリストほどリスキーな走行の頻度が高いことなどがわかりました。
この研究はリスク行動が男性に多いという性差を確認している点、年齢によってリスクテイクが影響を受けることを指摘している点、また学習の影響(乗車頻度)によってリスク行動が変化するという点など、行動が環境と相互作用するというわかりやすい例を示しているところが面白いと思います。
参考文献:
Li, X., Useche, S. A., Zhang, Y., Wang, Y., Oviedo-Trespalacios, O., & Haworth, N. (2022). Comparing the cycling behaviours of Australian, Chinese and Colombian cyclists using a behavioural questionnaire paradigm. Accident Analysis & Prevention, 164, 106471.