握力の性差
20~25歳の健康な男女(男性1,654人と女性533人)と15歳〜31歳の女性アスリート60人(柔道とハンドボールのナショナルチームメンバー)の握力を調べた2007年の研究
平均最大握力は男性(541N)の方が女性(329N)よりも強い
90%の女性は95%の男性よりも握力が弱く、女性アスリート(444N)であっても平均的な男性よりも握力は弱かった
性差は多くの形質に見られますが、中には非常に大きな性差から非常に小さな性差まで様々です。
今回は、握力がどれだけの性差なのか見てみましょう。
20~25歳の健康な男女(男性1,654人と女性533人)と15歳〜31歳の女性アスリート60人(柔道とハンドボールのナショナルチームメンバー)の握力を調べた2007年の研究によれば、平均最大握力は男性(541N)の方が女性(329N)よりも強いことがわかりました。
ここまでは、予想通りという感じだと思いますが、分布を見るとさらに面白く、90%の女性は95%の男性よりも握力が弱く、女性アスリート(444N)であっても平均的な男性よりも握力は弱いということがわかりました。
握力が非常に大きな性差であるということはもちろんのこと、様々なトレーニングをするはずのナショナルチームメンバー(握力のトレーニングを積極的にするわけではないかもしれませんが)であっても平均的な男性の握力に敵わないということは、握力に関する性差が簡単には覆らないことを意味しています。
参考文献:
Leyk, D., Gorges, W., Ridder, D., Wunderlich, M., Rüther, T., Sievert, A., & Eßfeld, D. (2007). Hand-grip strength of young men, women and highly trained female athletes. European journal of applied physiology, 99, 415-421.