マシュマロと合理的な意思決定
マシュマロ課題の待ち時間が合理的な意思決定過程によって調節されることを示した2013年の研究
研究者が信頼できる場合(信頼できない場合に比べて)子どもは大きな報酬の為により長く待つことができた
皆さんはマシュマロ課題を知っていますか?
様々なバージョンがありますが、基本的には子どもが目の前の小さな報酬(1個のマシュマロなど)を我慢して、大きな報酬(2個のマシュマロなど)を得ることができるかというものです。
一般的には、自制心が高い子どもがより長く待つことができると考えられがちですが、今回はマシュマロ課題において、自制心以外が子どもの待ち時間に影響するという研究のご紹介です。
2013年の研究では、マシュマロ課題の待ち時間は合理的な意思決定過程によって調節されることを明らかにしています。
この研究では、子どもたちに教示を行う研究者を、信頼できる場合と信頼できない場合に分けて、子どもがどれだけ待つことができるのかを見てみました。
その結果、研究者が信頼できる場合(信頼できない場合に比べて)子どもは大きな報酬の為により長く待つことができることがわかりました。
子どもはより良い結果を得る為に、合理的な意思決定をおこなっていることがわかる結果となったわけです。
参考文献:
Kidd, C., Palmeri, H., & Aslin, R. N. (2013). Rational snacking: Young children’s decision-making on the marshmallow task is moderated by beliefs about environmental reliability. Cognition, 126(1), 109-114.