目印かメートル法か
自分の車を探す際に女性は目印を使う傾向にあるが、距離の推定は男性の方が優れている
年齢が高いほど自分の車の位置を地図上で特定することが困難
実際に車に辿り着くまでに大きく遠回りした人のほとんどは女性
週末の家族連れで賑わうショッピングモールに行く時には、なかなかの覚悟が必要です。
自分がどのフロアのどの場所に車を停めたのか、忘れてしまって途方に暮れてしまうことがあるからです。
さて、今回はショッピングモールでの駐車に関する空間記憶についての研究です。
2012年の研究では115名(男性59名、年齢19-85歳)の参加者を対象にショッピングモールで自分の車を駐車することに関していくつかのテストを実施しました。
その結果、女性はランドマークを使用する傾向があり、男性はメートル法を使用する傾向があることがわかりました。
また、男性は女性よりも車までの距離推定が優れていました。
年齢の効果に関しては、年齢が高いほど自分の車の位置を地図上で特定することが困難でした。
実際に車に辿り着くまでの経路を分析したところ、大きく遠回りした人のほとんどは女性でした。
これらの結果は、空間記憶に関して年齢差や性差が存在することを意味しています。
参考文献:
Postma, A., Van Oers, M., Back, F., & Plukaard, S. (2012). Losing your car in the parking lot: Spatial memory in the real world. Applied Cognitive Psychology, 26(5), 680-686.