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女性の顔の魅力は繁殖価を反映する?

中年期の顔の魅力の低下と繁殖価


閉経前後の女性2群と対応する年齢層の男性2群を対象に顔の魅力が年齢によってどう変化するのか調べた2014年の研究
顔の魅力は若い人よりも高齢の人の方が低い
年齢による顔の魅力の低下は女性の方が大きい

「顔の魅力」は進化心理学の中でも頻繁に取り上げられるトピックです。


ある人と別の人の顔の魅力が異なるということを考えることももちろん大切ですが、年齢の異なる人物の顔の魅力について考えるとさらに進化心理学についての理解がより深まるかもしれません。


今回は閉経前後の女性2群と対応する年齢層の男性2群を対象に顔の魅力が年齢によってどう変化するのか調べた2014年の研究を見てみましょう。


この研究によれば、顔の魅力は若い人よりも高齢の人の方が低く、年齢による顔の魅力の低下は女性の方が大きいことがわかりました。


ちなみに、この研究が興味深いのは年齢による顔の魅力の差だけでなく、影響力(power)の差も検討していることです。


結果としては、男性は高齢の方が影響力が大きいと知覚されるようです。


さらに、女性の顔の魅力の評価の低下が男性回答者によるものであり、男性の影響力の評価の低下が女性回答者によるものであるという統計分析の結果は配偶戦略の性差を支持しています。


言い換えれば、男性にとって女性が年齢を重ねることは繁殖価の低下を意味し、女性にとって男性が年齢を重ねることは地位の上昇を意味しているというわけです。


参考文献:


Maestripieri, D., Klimczuk, A., Traficonte, D., & Wilson, C. (2014). A greater decline in female facial attractiveness during middle age reflects women’s loss of reproductive value. Frontiers in Psychology, 179.

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