強制選択が嫉妬の性差を引き起こすのか?
測定方法が嫉妬の性差を生み出しているのか調べた2015年の研究
2つの測定方法(forced choice and continuous measure)を用いてノルウェーの学生(1,074人)の嫉妬の性差を調査
測定方法に関わらず、男性は(女性に比べて)不貞の感情的側面よりも性的側面に苦痛を感じていた
進化心理学に興味を持ち始めた方の多くがすぐに知ることになる有名な性差の一つに、「嫉妬の性差」があります。
簡単に言えば、男性は性的不貞を嫌がり、女性は感情的不貞を嫌がるというものです。
しかし、嫉妬の性差に関する研究手法には「強制選択が実際には存在しない性差を生み出しているのではないか」という批判が集まることがあります。
測定方法が嫉妬の性差を生み出しているのか調べた2015年の研究を見てみましょう。
この研究では、2つの測定方法(forced choice and continuous measure)を用いてノルウェーの学生(1,074人)の嫉妬の性差を調査しています(forced choiceはAかBかどちらかを選ばせるような方法でcontinuous measureは1から7までの間で評価してくださいというような方法です)。
その結果、測定方法に関わらず、男性は(女性に比べて)不貞の感情的側面よりも性的側面に苦痛を感じていたことがわかりました。
測定方法が頑健な結果を生み出すのかどうかも含めて、研究が再現されるということは科学にとっては非常に良いことだと言えます。
参考文献:
Bendixen, M., Kennair, L. E. O., & Buss, D. M. (2015). Jealousy: Evidence of strong sex differences using both forced choice and continuous measure paradigms. Personality and Individual Differences, 86, 212-216.