運動能力の性差の始まり
運動能力の性差がいつから始まるのか調べた2017年の研究
運動能力(水泳や陸上競技など)の性差は12-13歳頃から見られる
運動能力の性差の始まり
性差は何歳頃から見られるのでしょうか?
この疑問に対して、ある一つの答えを出すことはとても難しいと言えます。
なぜなら、性差が見られる形質は非常に多くあり、ある性差は生まれる前から存在することもあれば、生まれてから数年経たなければ観察することができない性差もあるからです。
運動能力の性差がいつから始まるのか調べた2017年の研究によれば、運動能力(水泳や陸上競技など)の性差は12-13歳頃から見られることがわかりました。
この研究は当たり前のことしかわかっていないと思うかもしれませんが、実は非常に重要なのです。
なぜなら、メディアや文化の影響とは一見無縁だと思える思春期の到来、それによる身体的パフォーマンスの性差が生まれてすぐに見られないということは、心理的な性差も同様に生まれてはすぐに見られないものがあるかもしれないということです。
少し見方を変えると、生まれてすぐに性差が見られない形質は進化の影響とは無縁だとも言えないわけです。
参考文献:
Handelsman, D. J. (2017). Sex differences in athletic performance emerge coinciding with the onset of male puberty. Clinical endocrinology, 87(1), 68-72.